PL第1節 ブレントフォードvsアーセナル
BIG6の一角、アウェイのアーセナルと昇格組ブレントフォードの1戦。
ブレントフォードは5-3-2のフォーメーション。新加入のメンバーではアイェルとオンエカを起用。最前線には2部得点王のイヴァントニーを起用している。
いつもの4-2-3-1なんだけれど、ラカゼットとオーバメヤンが体調不良で欠場。エンケティアも怪我している為、最前線にはバログンが置かれている。新加入のメンバーではホワイトとロコンガが起用されている。
この試合を迎えるにあたってブレントフォードはアーセナルをしっかり研究してきたと思う。
ブレントフォードが狙った3つの局面
①マンツーマンでの前プレ
まずアーセナルのビルドアップの局面
4バックと2CHでビルドアップを行うアーセナル。それに対してブレントフォードはCBにはCF、SBにはWB、CHにはCHとマンツーマンで前からプレスを掛けに行った。これがめちゃくちゃハマって前半アーセナルはボールを前進させることが出来なかった。アーセナルの攻撃はスミスロウに渡った時にスイッチが入って前線が連動すると思うんだけどそのようなシーンが前半は全くなかった。攻め込めたシーンも外→外の流れからティアニーのクロスみたいなあまり得点の匂いがしない攻撃だったり。
という訳でアーセナルはビルドアップ出来ずキーパーに戻してレーノがロングボールを蹴る事に。ところがレーノもそんなに足下が上手いわけではないみたいで長いボールを蹴ってはロストする事が多かった。という感じでブレントフォードはボールを回収していた。
②ミスマッチを狙ったビルドアップ
逆にブレントフォードのビルドアップは上手くいっていた。
まずWBのカノスが1列上がって4バックでビルドアップ。そして、後ろから繋ぐよりかは全然目掛けて蹴っ飛ばす。んでそのボールをトニーかエンベウモに当てるのだけれどこれが大体収まってた。空中戦弱いホワイトに対してトニーが競りに行く形になって明らかにミスマッチになっていた。それでセカンドボールは中盤で確実に回収してハーフスペースを狙う攻撃があまりにハマっていた。11分のエンベウモが抜け出した決定機もその形で、多分試合前からデザインされていたプレーだったと思う。
③計算されたセットプレー
アーセナルはプレシーズンでセットプレーから3失点していて、あまり得意ではない。逆にブレントフォードは長身の選手が居たり、ロングスローが出来る選手が居たり、セットプレーのレベルが高いチームである。そのためセットプレーの局面でブレントフォードが優位をとっていた。それに加えブレントフォードはコーナーキックやロングスローの際何度か自陣内にキーパーしか置かず、中の人数を増やす策を採用していた。セットプレーの際ゾーンで守るアーセナルはゴール前なのに数的不利になる状況があった。実際、2点目のロングスローからの失点時もアーセナルは1枚のDFがファーでこぼれ球に対応したがブレントフォードは2枚飛び込んできていた。
この試合ではアーセナルはほとんどいい所を出せずに負けてしまった。それはブレントフォードが狙い通りに試合を進めることが出来たから。今シーズンの台風の目になる!とまでは言えないけどプレミアでもそこそこやれると思う。
一方のアーセナルは不安が残る敗戦になった。ビルドアップを封じられた時、セットプレーの対応、ホワイトが空中戦で狙われた場合など、課題が沢山見つかった試合だった。今後アルテタと若いチームはどのようにして課題を改善するのか、というのは今後の楽しみ。
最後に。
サカが途中出場した際に拍手を送った両チームのサポーターに👏を送りたい。こういうのがサッカーのいい所だよね!
コミュニティシールド レスターVSマンC
昨年のプレミア王者マンチェスターシティとFAカップ王者のレスターシティの一戦。
怪我人続出のレスターシティ。
エヴァンス、フォファナ、カスターニュ、ジャスティン辺りが居ない。昨年のリヴァプールくらいDFが居ない状態。まぁ、それでもこのメンツなのでレスターがいかに戦力が揃ってるか分かる。
EURO組、コパ・アメリカ組が合流したりしてなかったりなので当然ベストメンバーでは無い。プレシーズンで試してきたステッフェン、パルマー、エドージといった若手を起用。ベンチには明らかに高額な移籍金で獲得したグリーリッシュが控えている。
シティ6:レスター4くらいのボールポゼッションで終始試合は展開された。レスターはプレミアの中だと持てるチームだけれどシティはその何歩も先を行くチームだという事がスタッツからも分かる。
それでその何歩も先を行くシティだけれどこのプレシーズンを経てより高みを目指しているのだなというのが分かった。
というのはこの試合でも見せていた運び出しの際、両SBが中に絞るアレ。戸田さんも言っていたけれど昨年は片方のSBが絞る形はあったけれど両SBが絞るのは今年のプレシーズンから採り入れた形。
SBが絞ることによって数的優位を形成。そうする事によって
①鳥かごを続けるうちにアンカーが前を向いてボールを出せる
②空いたサイドのスペースでボールを受ける
のどちらかの形で運び出しの段階をクリアして崩しに移行できる。でも多分ペップとしては中央から運び出したいんじゃないかなと思う。
この形のデメリットとしてはショートカウンターを食らうこと。まぁこれはポゼッションの宿命なので仕方ない所があるけれど。
この試合で気になったのはサイドへ展開した時にSBが出てきてカウンターを食らう形が多かった。どうしてもあの場面でのプレーは受け手のスキルに依存する形になるからこの試合ではあそこで取られる場面も多かった。その中でもパルマーはいいターンを見せたりしていたし、ギュンドアンは安定していた。これからフルメンバーになったら受け手はデブライネとかになるのでペップシティのこれからがすごく楽しみ。
そんな中レスターは試合中にプレスの形を修正していた。どちらかがアンカーについてシティの中央からの攻撃を封じていた。ここにレスターの地力の高さが垣間見えたし、ブレンダン・ロジャーズの作りあげてきたモノのレベルの高さを見た気がする。
そして交代で出てきたダカはスピードのある選手でスマレは強いフィジカルで優秀な選手だった。プレミアもELも十分に戦えそうな選手層だと感じた。
シティは交代でグリーリッシュを投入していたけれどこれからフィットしたら面白そうだと感じた。間の使い方の上手さ、相手が飛び込んできた所を交わすドリブルはシティでもラストの局面で「違い」をもたらしてくれそう。
両チームとも今後が楽しみになるコミュニティシールドでした!